月の裏側

行き場を無くした思考の末路

叫びは命の極彩色

こんばんは、月見です。

気づけばもう年の瀬で、そろそろ年が切り替わりますね。

という訳で、いい加減年内に決着を付けたかったことを清算しに参りました。

 

11/17,18に行われました、4thライブの振り返り。

いつもの如く振り返りという名の自分語りになりますし、今まで以上の乱文となっておりますがご容赦を。

 

 

 

 

”あの日”の覚悟

僕は3rd福岡に現地参戦するに当たってとても悩み、苦しんでいました。

覚えておいででしょうか、”WATER BLUE NEW WORLD直前に「10!」というか否か”という問題です。

酷く悩んで、いっそAqoursのファンでいることを辞めるべきでは、という思考に沈み込み。

それでもひたすら考えて、考えて、考え尽くして。

 

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僕の辿り着いた結論は、”言う”ことでした。

仔細を語れば長くなりますのでいつか別の機会にそれは書こうと思いますが、とにかく僕は言うと決めて、実際に叫んで、その日に一つ覚悟をしました。

 

「僕はAqoursの10人目のメンバーだ」と胸を張って言う覚悟を。

その名に恥じない存在に、今は程遠くとも近付く努力を死ぬまで続けようと。

輝こうと、決めました。

 

輝くとは、心の底にある「やりたい!」と言う気持ちに素直になること。

年を重ねるにつれて積み重なっていった建前や理屈を押し退け、その奥に沈んでいる純粋な欲を掬い上げて、それに従って迷わず走ること。

やらない理由ではなく、やる為の手段を考えること。

未来に怯まず、無謀でもとにかく挑戦すること。

どんなに冷やかされても、走り続けること。

 

つまり、”ハートの磁石を握って走る”ことだと。

示す方角に向けて走り、挑戦し、戦い続けることこそ輝く術だと、そう考えました。

 

 

 

 

 

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だから、挑戦をしました。

4thライブまでに、今の自分よりずっと輝いている自分になった上で彼女たちに会いに行くと決めたから。

輝く為に、まずはハートの磁石に従って走り始めました。

マイナスの世界から這い出た僕の、今度こそ本当の一歩目でした。

 

以前から調べていたフルート教室に連絡を入れました。

Twitterのアカウントとブログ開設の為に、新しくメールアドレスを取得しました。

 

”月見”と言う名のアカウントを取得してTwitterで行動を開始した日と、フルート教室を初めて訪ねた日は同じ日です。

暫く離れていた楽器に触れ、また音楽に触れられる期待感を感じつつ、ずっと一方的に知っていた人といきなり繋がれたり。

一度に色々なことが起こりすぎて、訳が分かりませんでした。

 

でも、同時にすごく嬉しくもあって。

世界が色付いていくことがはっきりと分かりました。

 

正直な話、初めはTwitterがとても怖かったです。

十数年”名無し”という名の傍観者に徹していた僕にとって、仮の名前とはいえ自分のパーソナルを持って発言すること自体が尋常ではない恐怖でした。

 

でも、繋がってくれた人がいて。

あの日眺めるだけだった人たちが。

踏み込んでから初めて関わる人たちが。

僕に、”名前を持つ勇気”を分け与えてくれました。

 

 

 

 

 

🏃‍♂️✨

 

 

 

 

 

最初に何かを発信したのは、短歌でした。

仕事中にふと思い付いて、折角だから、あの子の誕生日な訳だからと物は試しで投稿したことを覚えています。

 

誰かがハートを押してくれることが無性に嬉しくて。

そうしてまた新たに誰かと繋がれることがまた嬉しくて。

そうこうしている内に欲が出て。

 

最初の恐れは何処へやら、僕は遂にブログに手を出しました。

ずっと、ずっと誰かに話したかった、あの日々の話。

ずっと伝えたかった、あの人たちへの感謝の気持ち。

 

この記事は、僕にたくさんのものをくれました。

多くの賞賛を。

たくさんの人との繋がりを。

そして何より、あの日々の中で何度も言葉一つで僕の心を繋ぎ止めてくれた、たくさんの人たちへ直接感謝を伝える機会を。

 

嬉しくて嬉しくて、信じられなくて。

あんなに生きていることが楽しいと感じたのは、過言ではなく生まれて初めてでした。

 

あの苦痛に満ちた日々の中で生き続けた僕の足掻きは肯定され、ようやく報われることとなったのです。

 

 

 

 

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迎えた航海

そうやって走っていたら、あっという間に4thライブはやってきました。

去年は指折り数えてまだかまだかと待っていたライブに、今度はあっという間に辿り着きました。

それは、僕の日常がちょっとだけ賑やかになったからでしょう。

 

毎週1度は楽器の練習をし、週の始めに教室に通って。

キャストやキャラの誕生日が来ればコメントや短歌で祝い、生放送もアップされる写真も新曲の試聴動画も、TLにいるみんなと一緒に楽しんで。

隙間を縫うようにして細々と記事を書いて。

 

ただ惰性で生きていた日々が、少しだけ、でも確かに変容しました。

他人からすれば少しの変化。

でも、僕にとっては革命と呼ぶに等しい変化でした。

 

今まで一度も触れなかったものに触れて、自分が踏み出さなければ絶対に関われなかった人と関わって、自分の中で燻っていたものを盛大に燃やしながら文章を書いて。

 

振り返って、僕は間違いなく輝いていました。

あの日から今日に続く僕の足跡は、弱々しくても確かな輝きを放っていました。

まず1つ、誓いを果たすことが出来ました。

 

やりたいことをやる、ということの楽しさを知った僕は、ライブに参加するにあたってもやりたいことを全部やりました。

フラワースタンド企画やメッセージ企画に参加して。

直前の心境とそれまでの過程を綴った記事を書き。

キャストへの手紙も、初めて書きました。

 

自分から動くと、ライブ前ってこんなに賑やかになるんだと思い知りました。

ただ参加するだけの今までとは違う、パーティーの準備をしているようなとても楽しい忙しさがありました。

 

僕は、ライブ前の記事でこの4thライブを航海に例えました。

様々な人が帆を張り、それぞれのハートの磁石が向くままに海を渡るそれぞれの航路。

それらがAqoursの名の下に1つに収束し現れる、2日限りの大艦隊による航海であると。

 

出来得る準備の全てを整え向かった東京ドームは、まさに航路の集う海でした。

全世界から集った10人目のAqoursがそこにいました。

ただ、Aqoursが好きであることのみを共通項とする色々の人たちが。

 

当然、そこには見知った顔もいました。

いつもTLで見かけるあの人たちです。

現実で顔を合わせるのは初めてでしたが、到底初対面とは思えなくて。

いつもTwitterでしているような他愛もないやり取りをして談笑したり、お土産をもらったり、写真を撮ったり。

 

そうそう、とても有り難いことに、僕の記事に対する表彰状を直接渡して頂いたりもしました。

それも、何の冗談か3枚も。

月見です、と名乗った瞬間に握手をしながら記事を褒めてくれる方もいて、本当に暖かくて嬉しくて、何処かでバチが当たるんじゃないかとすら思うくらい幸せでした。

 

「この辺、実質TLだから」と誰かが言っていましたが、確かにあの瞬間あの場には一つの海域が形成されていました。

偶然というか必然というか、そこには今の僕を形作った人たちがたくさんいて。

僕にとっては、とても暖かく素敵な海域でした。

出来れば永遠にその海域に留まりたい気分でしたが、程なくして別れる時間が来ます。

過程が濃密すぎて忘れそうになりますが、我々はライブに来ているのです。

 

 

 

 

 

⛵️✨✨✨

 

 

 

 

 

会場に入り席に着くと、新鮮な景色がそこにはありました。

1日目、僕と友人は完全見切れ席に座ったのです。

「完全見切れ」の名の通り、席はステージから完全に見切れる位置ーーステージのほぼ裏側にありました。

 

だから、ほぼ正面に光の海が見えたのです。

あの中にさっきまで談笑していたみんながいると思うと不思議な気持ちになって、同時にとても心強い気持ちになりました。

あんな風にAqours愛する人たちが迎えてくれるなら、彼女たちもすぐに緊張から解き放たれて伸び伸びとこの大一番を楽しみ切れるに違いない。

そう、確信しました。

 

白状すると、ライブの仔細はあまり覚えていません。

盛大に音を連ねるオーケストラの一撃を受けた瞬間、僕は思考を放棄し、声を上げて光を振るうだけの生物となって全身全霊で目の前の事象を楽しみ尽くしていました。

 

 

辿り着いた大舞台で花開いた、全てを始める問いかけを。

 

終ぞ果たされなかった願いが時空を超えて成就し、9人が揃い踏む瞬間を。

 

舞い散る雪の中差し出された、少し早いクリスマスプレゼントを。

 

チケットを掲げ海を渡る帆船を、その航路を振り返って見つけた光るキセキを。

 

手を取り合った9人と2人が織りなす、凍てつく世界の熱狂を。

 

改めて正面から「君も仲間だよ」と手を差し伸べる、暖かで優しい歌を。

 

凡そこの世に存在するありとあらゆる感謝を歌い尽くす、想いの極致を。

 

ただただ、心の底から楽しみ尽くしました。

 

2日目も、基本は変わりません。

ただこの日はアリーナ席でしたから、直接この目で彼女たちの表情を見ることが出来ました。

より一層、光の海を構築する1つとして溶け込むことが出来ました。

 

昨日はチケットを掲げて渡った9色の光の海は青く染まり、帆船は青染の新世界を渡航して。

 

この大舞台を経て、より一層勢いを増して先へと進むことを誓ってくれた。

 

そして。

 

昨日にも増して感情の乗った、想いの極致のその向こう。

 

止めどなく溢れる感謝と賞賛の声に応えて、彼女たちは再び舞台に現れた。

 

抑えきれない感情が溢れ出し、最早表情は作れていない。

偶像としては失格だろう。

だが、我々は偶像と客の関係ではない。

場所は違えど、ハートの磁石を握って走り続ける、同じ戦場で戦い続ける仲間だ。

 

だから、No.10なんだ。

 

剥き出しの感情を湛える彼女たちは、明らかに人間だった。

演出も予定も全て終わり、挙句仮面も外されたその姿は、決して美しいものとは言えない。

でも、だからこそ、その瞬間の彼女たちはこの世の何よりも美しかった。

 

伊波杏樹がイヤモニを外す。

 

その表情は、真剣を超えて殺意すら感じるものだった。

刺し違えてでも殺す復讐者の覚悟に等しい重さで、熾烈な熱を帯びた想いの数々が彼女の中で束ねられていくのが目に見える。

 

遂にマイクによる音声増幅すら捨てた彼女が、彼女たちが叫ぶ。

静寂に木霊する叫び声は、残酷な程に濃密な、命の極彩色で彩られていた。

 

装飾を捨て去り叩き付ける、生々しい”ただの人間”の声。

 

聴覚経由で心に深々と刻み込まれたその感情は余りに強く、到底処理出来そうになかった。

 

でも、僕は急いで帰らなくてはならなかった。

そして、翌日には働く必要があった。

 

そうしている間に、僕の中で4thライブの記憶は白昼夢のように輪郭のないものとして霧散してしまった。

あの日のセットリストや出来事を思い出すことは出来ても、そこに当時の自分の感情が通わない。

 

それは記録であって記憶ではない。

記憶を半端に見失った僕は、しばらく燃え尽きたようになってしまった。

 

 

 

 

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だから、次の世界へ

今、こうして振り返り書き出す中で、僕はあの日の事を改めて思い出し、ぼやけた輪郭の正体をようやく捉えることが出来ました。

 

余りに強い感情が刻み込まれた僕は、あの日から今に至るまでずっと処理落ちを起こしていたのです。

或いは、この感情に向き合うことなく先に進む訳にはいかない、と無意識下で自分が自分を引き止めていたのかも知れません。

 

とにかく、僕はこの記事を書くに至ってようやく、1月近くかけてあの日の叫び声を受け止め終えたのです。

それが終わっていなかったから、あの日の記憶を読み込もうとしても処理中の記憶しかーー感情が通う前の記録しか出てこなかったのでしょう。

 

前回の記事の例えに則るなら、2日間が終わり自分の航路に戻った途端に嵐に襲われ、その後濃霧に包まれた……といったところでしょうか。

思ったように先へ進めていない自分に対して、モヤモヤした気持ちがありました。

今、ようやく霧が晴れて航路が見えた心地です。

 

Aqoursは、たくさんの感謝をくれました。

僕は、これを正面から受け取ってこれから先も胸に刻んでおこうと思います。

 

先にあれだけの感謝を受け取ってしまった以上、それに相応しい人になるべく今から全力で辻褄合わせに奔走する必要があるでしょう。

何せ、Aqoursはもう前へ進んでいるのだから。

ドームを終えて尚、より一層勢いを増して夢への航路を全力で渡り続けているのだから。

 

だから、僕も負けていられないのです。

これ以上遅れを取らないように、このちっぽけでよく馴染む帆船の舵を切るとします。

 

そろそろ、今年と来年の境界線が見える頃。

でも、終わりではなくて。

むしろあれは、次の世界のスタートラインだから。

 

ちょっとどころではない遅れを取りましたが、今から大急ぎで体勢を立て直し、より速度を増した次の世界へと飛び込むこととします。

 

願わくは、次の世界でも10人目のみんなと何もかもを楽しみ笑い飛ばせますように。

そんな願いを以って、ここで筆を置かせていただきます。

 

 

 

ここまでお付き合い下さったそこの方、本当にありがとうございます。

心優しい貴方の航路に、どうか幸福がありますよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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