部屋の片隅、建前たちが折り重なる一角にそれはあった。 不恰好で小さな、東西南北すら記されていない奇妙なコンパス。 手に取って漸く思い出す。 ずっと昔、ガラクタだと思って捨ててしまったのだった。 今ならこいつの名前が分かる。 方角などお構いなしに…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。